• Online Tools
  • - Calculators
    • Character Count
  • - Download
    • TikTok Download
    • DouYin Download
  • - Web Tools
    • BASE64
    • Base64 to Image
    • Image to Base64
    • URL Encoding
    • JavaScript
    • Timestamp
    • Unicode Converter
    • JSON Format
    • Modify Extension
    • Make List
    • CSS Optimizer
  • - Encryption Tools
    • MD5 Encryption
    • Random Generator
  • - Image Tools
    • Image Compression
    • QR Code Generator
    • QR Code Reader
    • Wallpaper Preview
  • - Info Sheets
    • Blood Type Heredity
    • Clothing Sizes
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
最後の巨匠ピアニストによる反時代的エッセイ
2022-10-08
最後の巨匠ピアニストによる反時代的エッセイ

----------
世界的ピアニスト、ヴァレリー・アファナシエフ氏。2022年の来日公演に合わせ、『ピアニストは語る』の著書もあるアファナシエフ氏のエッセイを月一でお届けします。2回目の今回は、音楽にも求められるようになってしまった「正確性」についてです。
----------

 速さと正確さ、今日、敬われるのはそれだけだ。加えて後者は反「不正確性」という全世界的キャンペーンの一環もなしている。「ポリティカリー・コレクト」なものであれば何でも正しいかのように。しかしながら、現代の滅菌されたわれわれの言語というものは、その下には何だって隠すことのできる慇懃無礼な無菌化のラベリングシステムにすぎない。「正しく」話せば話すほど、われわれが裡に抱く醜い考えの数のほうは増えてゆく。非難と疑惑から自己を防衛するのにこうした言葉に頼っていると、自身の内に自分自身を引き籠もらせてしまうという、この単純な理由から。

 とは言え、正確性のみしか考慮しない(そして正確性のみを自らの演奏の基準とする)演奏家が、必ずしも醜い考えを抱いているわけでもないのだが。と言うか、実を言えば、彼らの礼儀正しい演奏の裏面には、【なんにもない】のだ。お茶会に呼ばれた人々のあいだで--コンサートにではなく、だ--お天気の話をしているようなものなのだ。やがてティーカップはテーブルに戻され、人々はみな家路につく。お茶会で話題になったことを話しながら。そうなのだ。コンサートで何かが【言われたな】とは感じているのだ。政治的に、あるいは音楽的に正しいなにがしかのことが。

 次の文章は岡倉天心の『茶の本』からの引用である。

----------
「利休は息子の紹安が露地を掃き水を撒くのを見ていた。『まだきれいになっていない』と利休は、紹安が掃除を了えたときに言って、もう一度やりなおすように言いつけた。いやいやながら一時間もたって息子は利休にむかって言った。『お父さん、もうこれ以上何もすることがありません。敷石は三度も洗ったし、石灯籠も庭樹も充分水を打ったし、蘚苔は生き生きとした緑色に輝いています。小枝一本、木の葉の一枚も落ちていません。』『ばか者』とかの茶人は叱りとばした。『それは露地の掃除の仕方ではない。』こう言うと、利休は庭に下りて、一本の樹をゆさぶって、庭いちめんに、金色と深紅の葉、秋の錦の小切れを撒きちらした。利休が求めたものは、清潔だけではなかったので、美と自然でもあった」
----------

 六十年代に、ある音楽評論家が次のように書いていた。リヒテルは、リスクを冒すと、かならずミスタッチを犯していた。黄金と真紅の葉たちを自らの庭に撒き散らして。「そのようなコンサートこそが彼のベストのコンサートだった」とその評論家は続けていた。私が思うに、リヒテルにとって重要なのは、安全な側に身を置くことではなかった。それで、自ら望んだことではなかったとしても、安全性を危険にさらさざるを得ないこともあったのだ。たぶんリヒテルはそんなおり、時代遅れの「インスピレーション」と「その場の衝動」の側に与してみたいという気分になっていたのだろう。だがいまや、われわれの社会は常識的な態度を芸術性と思い違いしているのであり、「正しさ」から逸脱する者には「ど素人」の烙印が圧される。フィッシャー=デースカウも、リヒテルについて次のように述べたとき、この時代の空気に与していた。「何ともすばらしいことに、彼は決してミスタッチを犯さないのです」。かくして人は、自らの庭道を掃き水を遣りつづける。

 フルトヴェングラーが次のように書いている。録音時代の到来によって音楽制作のスタイルは根本から変えられてしまった。アーティストが録音の不毛な完璧さを、自身のコンサートが実現すべき手本とするようになったのだ、と。彼はそれとは正反対のものの擁護者だった。私は、スタジオレコーディングはあくまでも、レコーディングとしての自らの矩を超えてはならないと思う。すなわち、自身に向けられたモノローグ、瞑想、独白であるというその性質を。もっともわたしはレコーディングスタジオの雰囲気は楽しんでいるのだが--どんな聴衆よりも、はるかに従順な空虚さを。

 だが、コンサートは苛酷かつダイナミックでなければならない。そしてある意味においては傷つきやすいものでなければならない。人生がそうであるように。時に音が物質的なものであることでさえも忘れさせてしまうほどのインスピレーションにも増して自然な(そして美しい)なものがあるだろうか! なにしろシャーマンは、絶対に安全な側にいたことはないのだから。

----------

----------

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/c4670b6bc23c1587147d639e519bb53502ff83c6

Other Tools
  • Character Count TikTok Download DouYin Download BASE64 Base64 to Image Image to Base64 URL Encoding JavaScript Timestamp Unicode Converter JSON Format Modify Extension Make List CSS Optimizer MD5 Encryption Random Generator Image Compression QR Code Generator QR Code Reader Wallpaper Preview Blood Type Heredity Clothing Sizes
  • <司書のコレ絶対読んで>「王さまと九人のきょうだい」君島久子訳、赤羽末吉絵
    2024-05-29

    MURAKAMI × Liquem 夢のコラボアクセが再登場☆|長山智美 デザイン狩人
    2024-05-30

    “ひばり”の愛称にふさわしい美しいメロディ。ハイドンの『弦楽四重奏曲第67番』【クラシック今日は何の日?】
    2024-05-30

    社長「関係者や視聴者不安にさせた」と謝罪
    2024-05-30

    黒柳徹子さん、北京で特別授業 「日本語勉強続けて」
    2024-05-31

    『マッドマックス:フュリオサ』に登場する「ある絵画」は何を意味しているのか? ギリシア神話と「ファム・ファタル」から考察する
    2024-06-01

    【大河ドラマ「光る君へ」本日第22話】紫式部と清少納言は「顔を合わせていなかった」?
    2024-06-01

    小学館「作家の意向第一に協議」 映像化指針、ドラマ原作者死去で
    2024-06-03

    道後温泉の記憶を継承するアート 大竹伸朗が“描き”重要文化財を守ったテント膜「熱景」の再生
    2024-06-03

    IT国家の最先端研究を知って 奈良・宇陀市がエストニアへの短期留学事業
    2024-06-04

    写真家たちは強大な権力の抑圧にどう抗ったのか。バルト三国の写真家に焦点を当てる展覧会をレポート
    2024-06-04

    「企画展 歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界」(泉屋博古館東京)開幕レポート。歌、物語、絵画が織りなす芸術世界へ
    2024-06-04

    美術評論家連盟が「ガザ戦争に対する意⾒表明」を公開
    2024-06-04

    ペース・ギャラリーが9月にグランドオープン。7月には特別内覧会を開催へ
    2024-06-04

    クールべ《世界の起源》はなぜ攻撃されたのか? ポンピドゥー・センター・メッスで破壊・盗難事件
    2024-06-04

    「ART OSAKA 2024」が7月18日より開幕。近代建築と現代美術のコラボレーションにも注目
    2024-06-04

    105歳で死去した画家弥勒祐徳さん おごらず、黙々と、ひたすらに神楽など描く
    2024-06-05

    週末見たい展覧会5選。今週はTRIO展、吉田克朗展、建築の構造デザインに焦点を当てた展覧会など。【2024年6月第2週】
    2024-06-05

    佐渡金山の世界遺産登録、「情報照会」勧告
    2024-06-06

    佐渡金山「情報照会」と勧告 世界遺産登録に可能性残す
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛