宇宙テーマに大学院生が高校生に授業 立命館高校

東京大や京都大などの大学院生ら約20人が所属する学生団体「SOBY(ソビー)」が主催。中高生に自身の研究成果を発表し、議論を通じて相互的な学びを提供する「アウトリーチ授業」を同志社中学(京都市左京区)などで開催してきた。
この日は、ソビー代表で東大大学院博士課程1年の于賢洋(うけんよう)さん(24)と大阪大大学院博士課程2年の荒木亮太郎さん(25)が、2年生約40人に講義した。
于さんらはマグマが月に及ぼす影響や月に存在する水の採取について説明。その後、「月の資源は誰のものなのか」「月の資源を利用するルールは誰がどう決めるのか」とのテーマで生徒らはグループごとに議論し、「最初の数年は各国の研究目的のみ資源の使用を認めるべきだ」といった意見を導き出した。
参加した山谷佳琳(かりん)さん(16)は「月の研究は、意外と現実的だと思った。今後は月や火星の移住について学びたい」と語った。于さんは「新型コロナウイルス禍で発表の機会を失った大学院生と、課外活動が減少した高校生が双方向で主体的に行動できる場になれば」と話していた。(太田優)