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蜷川実花「4万回も心が動いた…」コロナ禍の日本で撮り続けた“希望”の作品
2022-07-09
蜷川実花「4万回も心が動いた…」コロナ禍の日本で撮り続けた“希望”の作品

写真家、映画監督として活躍されている蜷川実花さんの個展が東京都庭園美術館で開かれています。開幕に先立ち開かれたプレス内覧会には、蜷川さんも出席。作家のコメントとあわせて、展覧会の様子をご紹介します。


【女子的アートナビ】vol. 250

この展覧会では、幅広い分野で世界的に活躍しているアーティスト、蜷川実花さんの写真と映像を展示。コロナ禍の日本各地で、2021年から1年半かけて撮影された植物の写真と映像約80点が紹介されています。

蜷川さんは、これまで木村伊兵衛写真賞をはじめ数々の賞を受賞。日本や台湾、上海など各地で展覧会を開催し、高い評価を得ています。また、映画監督としても多くの作品を手がけ、最新監督作『ホリック xxxHOLiC』も今年4月に公開されました。
プレス内覧会に出席された蜷川さんは、「大好きな美術館で個展ができてうれしい」と笑顔でコメント。さらに、次のように述べました。

蜷川さん この1年半で4万枚の写真を撮りました。特に桜の時期は、何かに取りつかれたかのように撮り続けていました。やはりコロナ禍で社会が揺れて、自分自身も不安定だったのかと思うのですが、自分を保つために写真を撮影した1年半でした。

花の写真に限らずですが、どれも必ず心が動いた瞬間にシャッターを押そうと決めています。そう考えると、4万回も心が動いたのかな(笑)。撮る、という行為を通して自分自身の感覚がすごく研ぎ澄まされた状態になっていきました。深く思考するというより、感覚だけが伸びて“感覚オバケ”みたいになっていた感じです。

いろいろなきらめきや、こうであってほしいと願う未来。でも、それがあまりにはかなくて、あっという間に消えてしまいそうで、それをどうつなぎとめたらいいのかという想いや、いろいろな希望、願いをこめながら撮った4万枚のなかの80枚が今回展示されています。
ーー本展を担当した東京都庭園美術館・学芸員の田村麗恵さんによると、アール・デコ様式で装飾された同館の特徴や持ち味に新しい可能性を開いてくださることを期待して、蜷川さんにこの企画展をオファーされたそうです。

では、ここからは本展の特徴や見どころについて、田村さんの解説をご紹介します。

田村さん 今回の展示では、蜷川さんが当館の建築と室内装飾を活かす形にしてくださりました。特に、南側の多くの部屋では、窓と窓からの庭園の眺めが借景となっています。

窓というフレームの中に植物の写真を置き、光の中で光にあふれた写真を見ていただくという重層的な試みが、本展の見どころです。

田村さんまた、本展のために、当館で蜷川さんに撮影していただいた写真は、本館2階の「妃殿下居間」に展示されています。今年1月の大雪の日に撮影されたマツの写真で、窓の外には被写体となったマツもあり、一緒にご覧いただけます。

田村さん 今回展示されている最新作は光に満ちあふれ、極彩色で知られている今までの蜷川さんの作品と異なる新たな世界観が展開されています。

光は希望の象徴でもあります。「光彩色」でいろどられ希望にあふれた作品世界と、繊細かつダイナミックで没入感の高い映像インスタレーションは、蜷川さんの今とこれからを示す新機軸です。この展覧会は、新しい蜷川さんの作品世界を存分に楽しめます。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/140a26547dc3f6b5d507b403719884d3c5cf2464

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