• Online Tools
  • - Calculators
    • Character Count
  • - Download
    • TikTok Download
    • DouYin Download
  • - Web Tools
    • BASE64
    • Base64 to Image
    • Image to Base64
    • URL Encoding
    • JavaScript
    • Timestamp
    • Unicode Converter
    • JSON Format
    • Modify Extension
    • Make List
    • CSS Optimizer
  • - Encryption Tools
    • MD5 Encryption
    • Random Generator
  • - Image Tools
    • Image Compression
    • QR Code Generator
    • QR Code Reader
    • Wallpaper Preview
    • Image EXIF
  • - Info Sheets
    • Blood Type Heredity
    • Clothing Sizes
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
『成長の臨界──「飽和資本主義」はどこへ向かうのか』河野龍太郎著 評者:諸富徹【新刊この一冊】
2022-09-26
『成長の臨界──「飽和資本主義」はどこへ向かうのか』河野龍太郎著 評者:諸富徹【新刊この一冊】

 気鋭のエコノミストによる最新の資本主義論が世に出た。著者が投資家に向けて発信するウィークリー・レポートは、時々の経済情勢に関する鋭い分析で定評がある。その著者が資本主義の現状をどうみているのか、とくにタイトルの「臨界」に込められた意味が大いに気になるところである。

「臨界」とはもともと物理学用語だが、そこから転じて経済社会の様々な矛盾が蓄積し、次の大きな変化が生じる直前のギリギリの状態をここでは指している。矛盾とは、物質的豊かさの限界、地球環境問題の深刻化、放置できないほど拡大した格差、そして金融政策に支えられた財政膨張の限界などが含意されている。私たちの経済システムが避けがたい根本的な変化に近づきつつあるという緊張感が、本書全体を貫く。

 本書のもっとも重要な主張は、中央銀行による量的緩和政策を批判し、それによる財政規律の喪失がもたらす弊害を強調したことである。先進国経済が成長のモメンタムを失って長期停滞に陥ると、中央銀行が経済運営上、重要な役割を果たすようになった。日本はその典型国だ。

 日銀が国債を大量に購入し、代わりに市中に大量の貨幣を供給する量的緩和政策のおかげで長期金利が抑え込まれている。それにより国債の償還コストが忘れ去られ、財政膨張を促進する結果になったと著者は鋭く指摘する。これは、その隠れた目的である円高の回避ともつながっている。だが円安が実現しても、日本企業はかつてのように輸出を増やそうとはしない。中国や東南アジアへの工場移転や、国内に残留した日本企業の競争力低下が原因だ。

 結果として景気は回復せず、むしろ円安/ゼロ金利の状況下でしか存続できない企業の残存を許し、中長期的に日本の産業の生産性を低下させる一方で、膨大な公的累積債務を積み上げただけに終わっていると批判する。まさに、本質的な問題を解決せずに先送りを続ける「時間かせぎの資本主義」(W・シュトレーク)に他ならない。

 では、希望はあるのか。著者が見据えるのは、「大規模かつ垂直型」の社会システムから「水平分散型」の社会システムへの移行である。典型的には、再生可能エネルギーを中心とする分散ネットワーク型エネルギー・システムへの移行だ。これは、分散的な情報通信システムとも親和性が高く、ボトムアップ型の社会構成原理の基盤になりうる。

 ボトムアップ型社会の起点になるものこそコミュニティである。では、なぜコミュニティが大事なのか。第一義的には、人々が様々な試行錯誤を重ね、失敗からも学びあってよりよい社会を目指すことのできる、ボトムアップ型民主主義の基盤になりうるからだ。

 だがさらにその背景には、いささか悲観的かもしれないが、資本主義がいよいよ臨界に達し、国家が財政破綻などの機能不全に陥った場合、究極的に人々を守るのはコミュニティしかない、という著者の冷めた認識がある。

 こうして資本主義そのものを対象とする野心的かつ壮大な著作を可能にしたのは、狭義の経済学に留まらず、広く社会科学の知見を総合する著者のチャレンジ精神に他ならない。この点こそ、エコノミストとしてあるべき姿を示し続けている著者の真骨頂であり、筆者が敬意を表してやまない点である。


(『中央公論』2022年10月号より)


【著者】
◆河野龍太郎〔こうのりゅうたろう〕
1964年愛媛県生まれ。BNPパリバ証券経済調査本部長、チーフエコノミスト。
横浜国立大学経済学部卒業後、住友銀行、大和投資顧問、第一生命経済研究所を経て現職。
専門は日本経済論、経済政策論。著者に『円安再生』など。


【評者】
諸富徹〔もろとみとおる〕
1968年大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程修了。博士(経済学)。専門は環境経済学、財政学。著書に『資本主義の新しい形』など。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/30d2880dcf762f96e0ad5c481dd29966db032053

Other Tools
  • Character Count TikTok Download DouYin Download BASE64 Base64 to Image Image to Base64 URL Encoding JavaScript Timestamp Unicode Converter JSON Format Modify Extension Make List CSS Optimizer MD5 Encryption Random Generator Image Compression QR Code Generator QR Code Reader Wallpaper Preview Image EXIF Blood Type Heredity Clothing Sizes
  • 英国を代表する作曲家ブリテンが世界平和を願って作った『戦争レクイエム』【クラシック今日は何の日?】
    2024-05-29

    テレビ東京、不適切表現で謝罪 「激録・警察密着24時!!」
    2024-05-29

    歯科医師の技術で愛好家も納得するサウナを細部まで再現するミニチュア作家
    2024-05-30

    日テレ、意思疎通できず信頼喪失 「セクシー田中さん」の調査結果
    2024-05-31

    将棋叡王戦、藤井が勝ち最終局へ
    2024-05-30

    エリザベートコンクールで吉田さん6位入賞
    2024-06-01

    森鷗外の教師像に迫る 研究の「盲点」、記念館で特別展 学生の評判も紹介
    2024-06-01

    大阪はアートとデザインの街となるか? Osaka Art & Design 2024の見どころをレポート
    2024-06-03

    ジャスパー・モリソンの名言「…が「普通」のものより役にたつことはない。」【本と名言365】
    2024-06-03

    IT国家の最先端研究を知って 奈良・宇陀市がエストニアへの短期留学事業
    2024-06-04

    アルテミス計画&天の川銀河! 大人も学んで楽しめる「大人レゴ」最新ラインナップは”宇宙”がテーマ!
    2024-06-03

    福島県沖地震で解体 老舗文具店の新ビルが開店 イベントスペースも
    2024-06-04

    2025年春に「直島新美術館」が誕生。既存の活動から新しい価値創造を目指す
    2024-06-04

    「国芳の団扇絵 猫と歌舞伎とチャキチャキ娘」(太田記念美術館)開幕レポート。世界初の展覧会
    2024-06-04

    「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」(東京国立近代美術館)開幕レポート。トリオで再発見する3館のコレクション
    2024-06-05

    エドガー・サラン個展「EDGAR SARIN ー HUNKY DORY」(VAGUE KOBE)レポート。展示空間の可能性やその調和の在り方を問いかける
    2024-06-04

    スマイル社が性犯罪被害者支援の法人設立
    2024-06-04

    【1971年の今日 : 6月5日】京王プラザホテル全面開業―今からは想像もできない着工前の巨大な貯水池だった頃の写真も
    2024-06-05

    京都・祇園祭の「長刀鉾」稚児決まる 記者会見で「頑張ります」
    2024-06-06

    パートナーとの強い絆から生まれた、ベンジャミン・ブリテンの代表作【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛