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全部 ニュース Meta Code 文化・アート
東京のカルチャーシーンをアートで揺さぶる。「EASTEAST_TOKYO 2023」が開幕
2023-02-17
東京のカルチャーシーンをアートで揺さぶる。「EASTEAST_TOKYO 2023」が開幕

 コロナ禍前の2019年、アート界でもっとも語られていたトピックのひとつは、過多なアートフェアの数だった。ギャラリストやコレクターは当時、ほぼ毎月様々な国や地域のアートフェアに参加しており、「Fairtigue」(fair=フェアとfatigue=疲労を組み合わせた言葉)という新しい造語も生まれた。


 しかし、2~3年間にわたる渡航制限を経て、アート界の人々はいち早くリアルなアートフェアに戻り、人と対面で交流することを切望するようになった。


 コロナ禍は、私たちにこれまでの習慣や行動を振り返る機会を与えた。これほど多くのアートフェアが必要なのか、またどのようなフェアを開催/参加すべきなのか、改めて問いかけるきっかけにもなった。

 2月17日に北の丸公園内の科学技術館で開幕した新しいアートイベント「EASTEAST_TOKYO
2023」は、こうした問いに対してひとつの可能性を提示している。

 2021年に京都で初めて開催された「Art Collaboration Kyoto」が国内外のギャラリーをつなぐ試みであり、昨年正式にローンチされた「
アートウィーク東京」が都内の各地域に点在するギャラリーをバスツアーの形式でつなぐ試みだとすれば、EASTEAST_TOKYO
2023は東京の豊かなアンダーグラウンドカルチャーシーンから生まれたアーティストやアートプロジェクトに展示の場を提供するプラットフォームだ。

 2020年に東京・馬喰町に誕生したアートフェア「EAST
EAST_Tokyo」を大幅にリニューアルしたこのイベントでは、従来のアートフェアで行われる作品の展示・販売に加え、都内のクラブやライブハウスで毎晩行われる音楽プログラムなど、多種多様な関連プログラムが開催されるのが特徴。


 展示会場も従来のコンベンションセンターとは異なり、科学技術館の中央にある五角形の空間から各ホールに放射状にアクセスでき、それぞれを自由に回遊できる構造となっている。メインとなる4つのメイン展示ホールのほか、映像作品を上映する展示ホールやフード&ドリンクを提供するエリアも設置されている。


 出展者の幅も広い。KYNE、永井博を展示したGALLERY
TARGET、加茂昂や小畑多丘を展示したPARCELなど、従来のアートフェアでよく見られるようなギャラリー展示のほか、新進気鋭の若手作家による実験的なプログラムを紹介するギャラリーも多数見られている。

 原宿にスペースを構えるGallery
COMMONのディレクター・新井暁は「美術手帖」の取材に対し、「日本のカルチャーシーンから出てきたギャラリーが多数参加しており、普段のアートフェアよりもっと深さがある。また客層も少し違う」と感想を述べた。



 今回のイベントに対して新井は、「アンダーグランドシーンに密接するアーティストが表に出てセールスにつながるような機会になればいいなと思う。また、これまで知らなかったギャラリーもあるので、こういうギャラリー同士やアーティストのコミュニティが大きくなれば」と期待を寄せている。

 昨年4月、馬喰町の新しいアート複合施設にオープンしたギャラリー「CON_」のディレクターであるHisatomo Katoは、EASTEAST_TOKYO
2023に参加した理由のひとつに、その「東京のコミュニティをプレゼンテーションする」という趣旨に賛同したことが挙げられると語った。「僕たちも国内外を問わない様々なコミュニティを紹介し、それをつなげるということをコンセプトにしているので、そういったことに共感した」。


 絵画、写真、彫刻、映像など伝統的なメディアを使った作品の展示だけでなく、16日の内覧会ではソー・ソウエン(GALLERY
SOAP)、MES(EE_Exhibition)らのアーティストによるパフォーマンスも行われた。


 ギャラリーや規定の枠を越えて企画された特別展示プロジェクト「EE_Exhibition」のキュレーションを手がけた黒瀧紀代士(デカメロン)は、従来のアートフェアの枠ではない、外部から生まれたアートフェアで何ができるかということにチャレンジしたかったと話す。このプロジェクト展示では、アートイベントの枠組みにおいて既存価値(価格)という評価に対し、その「妥当性」を再考しているという。

 EASTEAST_TOKYO
2023のディレクターである中野勇介は、今回のイベントは「まだメジャーなアートフェアに出展する機会がないアーティストたちの面白いアイデアやコンセプト、その活動を継続させることを下支えするためのプラットフォームだ」としつつ、「見る側に好きな作品を見つけて、アーティストとのこれまでとは異なる関係性のつくり方を楽しんでいただけたら」とコメント。


 中野は、初回の売上を度外視しており、行政の支援を入れても今年は赤字になることを認めている。「まだリプリゼントされていない、もしくはエマージングな層のアーティストが輝くまでに見守り続けて、行政の予算や企業の方にサポートしていただく必要がある。そのようなサポートがあれば、素晴らしい作家の作品がきっと出てくるだろうし、5年後、50年後の日本のシーンはとても楽しくなるだろう。それを期待している」。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/39c448e1869d7926f023ba6ec7f46fbb09960a46

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