• Online Tools
  • - Calculators
    • Character Count
  • - Download
    • TikTok Download
    • DouYin Download
  • - Web Tools
    • BASE64
    • Base64 to Image
    • Image to Base64
    • URL Encoding
    • JavaScript
    • Timestamp
    • Unicode Converter
    • JSON Format
    • Modify Extension
    • Make List
    • CSS Optimizer
  • - Encryption Tools
    • MD5 Encryption
    • Random Generator
  • - Image Tools
    • Image Compression
    • QR Code Generator
    • QR Code Reader
    • Wallpaper Preview
    • Image EXIF
  • - Info Sheets
    • Blood Type Heredity
    • Clothing Sizes
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
哀愁に満ちた世界に射す「静かな光」…「サーカス芸人」の昭和と令和をたどる旅
2023-05-19
哀愁に満ちた世界に射す「静かな光」…「サーカス芸人」の昭和と令和をたどる旅

----------
かつて「キグレサーカス」で幼少期を過ごした著者は、約四十年の時を経て、当時の芸人たちを訪ね歩き、話題のノンフィクション『サーカスの子』を描いた。徹底した取材力でベストセラーを生み出してきた作家・塩田武士さんは、本作をどう読んだのか。(「群像」2023年6月号より転載)
----------
 北海道のある展望台へ取材に行ったとき、一望できるはずの街並みが春霞によって覆い隠されていたことがあった。同行者はしきりに残念がっていたが、私は陽の光を受けた霞が静かに光っている様に魅せられた。なぜだろう。本書を読んでいる私の頭の中には、常にあの「静かな光」があった。

 著者の稲泉連さんは幼少期の約一年間、母と二人でサーカス団の一員として生活していた。炊事場で懸命に働く母と浮世離れした世界に親しむ子供。それから約四十年が過ぎてもなお、ノンフィクション作家の心に留まり続けるあの季節とは一体何だったのか。稲泉さんは「帰りたい場所」を求めて記憶の旅に出た。

 かつて日本三大サーカスの一つと言われた「キグレサーカス」の大舞台で活躍していた演者を一人ひとり訪ね歩き、過去と現在を照らし合わせる。そこに浮かび上がったのは“家族”の残像だった。

 移動生活を送る彼らは西暦や年号ではなく公演場所で時期を特定するという。流動体の定めか、掛け流しの湯のように人の出入りがあり、来る者は拒まず、去る者は追わない。ただ、一員である間は同じ釜の飯を食い、団員の子供はみんなで育てる。時には死者が出る命懸けの芸だからこそ、日常で家族的なつながりを求めたのだろう。だが、心地いいぬるま湯は、湯冷めの前ぶれでもある。サーカスを去った人々を待ち受けていたのは、世間に吹く寒風だった。
 団員がサーカスを去る原因は子供だ。二ヵ月ごとに次の開催地に向けて発つ「場越し」のため、子供は頻繁に転校を繰り返す。自ずと継続的な勉強が困難になることから、特に自分も「サーカスの子」だった団員は、我が子の小学校入学前に退団することが少なくなかった。サーカス版「小一の壁」である。夢の大テント内の“家族”から血のつながった「家族」へと生活基盤が変わったとき、彼、彼女らは夢から覚めるのだった。

 第一章の主人公である井上美一さんの人生は殊更象徴的だ。彼女はかつて鉄線綱渡りの「ガネ」や一輪車を得意とする芸人だったが、テントの住人になる前は孤独な道のりを歩んできた。

 青森で育った美一さんは、大好きな父親と祭りやサーカスへ行くことに幸せを感じていた。だが、小学五年生のとき、父が自ら命を絶ってしまう。残された家族ともうまくいかず、孤立していく彼女の心を慰めたのが歌だった。

 美一さんが非凡なことは、高校生のときに挑戦したヤマハの音楽コンテスト「ポプコン」の東北大会で、自作の曲を歌ってグランプリを受賞したことからも分かる。しかし、上京して歌手デビューしたものの挫折。ゆかりのない大都会で寂しく暮らす中、ラジオ番組のレポーターとして取材へ行ったのが「キグレサーカス」だった─。

 一九七七年からの三年間、後楽園での公演で連日五千人の観客を集めるなど「キグレサーカス」は絶頂期を迎える。美一さんが団員になったのはまさにその真っ只中だった。

 「サーカスの子」として生まれ育った花形芸人である駒一さんと“職場結婚”し、二人の男児を産んだ。夫と舞台に立ちながらみんなで子供を育てる。そこにはもう孤独の影はなかった。だが、子供に外の世界も見せてやりたいという親心が「小一の壁」に突き当たる。

 長男の小学校入学を機に美一さん一家は団を離れる。最後の日、ともに暮らしてきた“家族”とは抱擁を交わすこともなく、見送りもなかった。故郷の青森へ帰るときの「新幹線のホームにぽつんと四人だけで立っている光景」が、家族と家族的であることの間に明確な線を引く。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/5c0891dae183415b3baa5ca2bed9bcfa40d946e5

Other Tools
  • Character Count TikTok Download DouYin Download BASE64 Base64 to Image Image to Base64 URL Encoding JavaScript Timestamp Unicode Converter JSON Format Modify Extension Make List CSS Optimizer MD5 Encryption Random Generator Image Compression QR Code Generator QR Code Reader Wallpaper Preview Image EXIF Blood Type Heredity Clothing Sizes
  • 囲碁、一力遼本因坊が初防衛 余正麒破り三冠堅持
    2024-05-30

    かど番・藤井聡太、第4局始まる 将棋、叡王戦
    2024-05-30

    むのたけじ賞、名称変更 「生前に障害者差別発言」
    2024-05-31

    幸田文の名言「台所に立てば、…」【本と名言365】
    2024-05-30

    まだ無名だった作曲家エルガーが、婚約の贈り物として捧げた名曲【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-01

    中国でドラえもん映画が興行首位 国際こどもの日に12億円
    2024-06-03

    テレ東が警察密着番組の担当者らを懲戒処分
    2024-06-03

    “20世紀音楽”の発展に貢献した指揮者、クーセヴィツキー。その偉業とは【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-03

    写真家たちは強大な権力の抑圧にどう抗ったのか。バルト三国の写真家に焦点を当てる展覧会をレポート
    2024-06-04

    千年後の未来へ 太宰府天満宮のふすま絵完成 日本画家神戸智行さん移住し10年かけ完成
    2024-06-04

    「企画展 歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界」(泉屋博古館東京)開幕レポート。歌、物語、絵画が織りなす芸術世界へ
    2024-06-04

    お台場エリアを舞台に新芸術祭「東京お台場トリエンナーレ 2025」が誕生
    2024-06-05

    「犬派?猫派?」(山種美術館)開幕レポート。初公開から名作まで勢揃い
    2024-06-04

    口腔ケアで高齢者を守ろう 「おとなの歯磨き」訪問歯科医が出版
    2024-06-04

    【1971年の今日 : 6月5日】京王プラザホテル全面開業―今からは想像もできない着工前の巨大な貯水池だった頃の写真も
    2024-06-05

    「避難いただけるほうが一安心」珠洲で激しい揺れに耐えた仏像、奈良博で縁つなぐ
    2024-06-04

    105歳で死去した画家弥勒祐徳さん おごらず、黙々と、ひたすらに神楽など描く
    2024-06-05

    佐渡金山の世界遺産登録、「情報照会」勧告
    2024-06-06

    写真家の吉田ルイ子さん死去 「ハーレムの熱い日々」
    2024-06-06

    佐渡金山「情報照会」と勧告 世界遺産登録に可能性残す
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛