• Online Tools
  • - Calculators
    • Character Count
  • - Download
    • TikTok Download
    • DouYin Download
  • - Web Tools
    • BASE64
    • Base64 to Image
    • Image to Base64
    • URL Encoding
    • JavaScript
    • Timestamp
    • Unicode Converter
    • JSON Format
    • Modify Extension
    • Make List
    • CSS Optimizer
  • - Encryption Tools
    • MD5 Encryption
    • Random Generator
  • - Image Tools
    • Image Compression
    • QR Code Generator
    • QR Code Reader
    • Wallpaper Preview
    • Image EXIF
  • - Info Sheets
    • Blood Type Heredity
    • Clothing Sizes
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
【書評】古書の世界の“フィジカル”な感触『荒野の古本屋』(森岡督行 著・小学館)
2023-01-28
【書評】古書の世界の“フィジカル”な感触『荒野の古本屋』(森岡督行 著・小学館)

出版科学研究所の調査によると、2021年の紙と電子書籍を合わせた出版市場は1兆6742億円で、3年連続のプラス成長だという。

ただし、紙の書籍は3年続けてほぼ横ばいで、電子書籍の増加分がそのままプラスという構図になっている。紙書籍は長期低落傾向が続いていたが、ここ3年、ある意味踏ん張っている。コロナ禍による巣ごもり需要が貢献しているのだろう。

紙の書籍は、英語でphysical book(フィジカルブック)という。physicalは「物質の・肉体の」という意味で、なかなか面白い表現だ。ちなみに電子書籍は、digital book(デジタルブック)あるいはe-book(イーブック)だ。

これらはいずれも新刊書だが、忘れてはならないのが、古書・古本である。

古書というのは実に味わい深い。たとえば、小説の導入部に、古書を通した知識人のほのかで一方的な関係が描かれることがある。森鴎外の『渋江抽斎』は武士の紳士録というべき『武鑑』の収集を行っていた時、その何冊かに「渋江」の蔵書印を見つけて、「渋江」が弘前藩の侍医であったことを突き止める。さらに親族などの取材を繰り返して、それが鴎外の世評高い史伝小説三部作の第一作目となった。また、柴田翔の『されどわれらが日々』も、古書店で買ったH全集の蔵書印がきっかけになってストーリーが展開していく。古書の世界は、時代を超えた人と人との出会いの場でもあったのだ。

さて、今回の書評は、その古書に世界に飛び込んだ青年が、やがて自らの古書店を持つにいたった悪戦苦闘を書き綴った『荒野の古本屋』(森岡督行 著・小学館)である。
「荒野の~」あるいは「~の荒野」というタイトルは昭和に好んで用いられていたが、このエッセイ集も全編を通して、「昭和」が香りたっている。ただし、話は平成9年から始まる。著者には懐古の嗜好があるのだろう。だが、よく読むとその懐古趣味には手触り、肌触りという、それこそphysical(フィジカル)な触感が感じられるのである。

たとえば自宅の東京・中野区の「中野ハウス」は戦前からの建物で、その名前からしていかにも「昭和」だ。ステンドグラスがはめ込んであり、ロフトは寝床になっていて、その下は滑車付きの収納庫。不動産業者がいうには、かつての石炭置き場なのだという。家賃は3万円。狭いが手ごろな家賃の同潤会アパートといった風情が漂う。

著者の森岡青年はもちろん本が大好きだった。大学を出たのち、週に2、3回のアルバイトをして1カ月の生活費は家賃を含めて6万5千円。アルバイト以外の時間は古い近代建築を見て回る散歩と図書館での読書三昧だった。

そして月に数回、予算の2000円を握りしめて神田神保町の古本街で古書漁りをしては喫茶店「リオ」で入手した本を楽しむ。「リオ」の女性店員との会話は青年らしく、ほのかな感情が漂う。他にも「エリカ」や「さぼうる」などの喫茶店が登場し、神田古本街になじみのある人は思わず口許を緩めてしまいそうだ。まさに、青年期のモラトリアム(社会に出るまでの執行猶予)の生活だ。

しかしこの森岡青年にもやがて転機がおとずれる。新聞で「本の街で働こう!」という一誠堂書店の求人広告を目にした青年は、突然、奮い立つ。

「ここなら、この先も『散歩』と『本』の生活からそれほど遠くないところに安住していられるのではないか。一誠堂書店は昭和初期の近代建築だし、古本に囲まれた環境なら、長く仕事をつづけられるのではないか」

自分の好きなことを職にできるというのは、なかなか得難い幸せだ。森岡青年もそのことは十分にわかっていたのだろう。不合格に備えての嘆願書まで用意していたのだから、のほほんと暮らしていた今までとは、まるで別人である。

めでたく合格した一誠堂書店は、明治36年の創業。玄関に刻まれた一誠堂書店の文字は徳富蘇峰の、また壁にかかる「一誠堂」の書幅は会津八一の筆である。有名な顧客は松本清張、井上靖、三島由紀夫、土門拳など。磨き上げられた床は総大理石で正面玄関の上部にはステンドグラスがはめ込んである。しかも地下には以前ボイラー室があり、なぜか彼がこだわる石炭置き場もあった。

彼が配属された一階の和書売り場には数百万円から一千万円以上の和書が並ぶ。そんな中での「落丁調べ」の思い出。仕入れた本に落丁、破損、汚れがないか調べる手作業で一見単調そうに見えるが、一日中ページをめくっていても飽きることがなかったという。さらに本の塵を落とす「山田ハケブラシ製作所」のブラシの使い勝手を絶賛する。手作業や道具に対するこだわり。いうまでもなく、それは手触り、肌触りといったphysical(フィジカル)なものと深い関係がある。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/05fd2b8bf5ea14dde024705cf5d47908fd322ba1

Other Tools
  • Character Count TikTok Download DouYin Download BASE64 Base64 to Image Image to Base64 URL Encoding JavaScript Timestamp Unicode Converter JSON Format Modify Extension Make List CSS Optimizer MD5 Encryption Random Generator Image Compression QR Code Generator QR Code Reader Wallpaper Preview Image EXIF Blood Type Heredity Clothing Sizes
  • 英国を代表する作曲家ブリテンが世界平和を願って作った『戦争レクイエム』【クラシック今日は何の日?】
    2024-05-29

    藤子・F・不二雄の名言「ありそうもない話をありそうに描きたい」【本と名言365】
    2024-05-29

    原作者の意向は取り入れられたと日テレ
    2024-05-30

    制作期間「足りていなかった可能性」
    2024-05-31

    “家形埴輪”大集合、総選挙も 「住宅展示場の気分で」、奈良
    2024-06-01

    鎌倉幕府の地頭から海の武士団・松浦党に…古文書群「青方文書」からみる中世の漁業や製塩事情
    2024-06-01

    ポール・オースターの名言「けれどオニオンパイの味は…」【本と名言365】
    2024-06-02

    <今週の本棚・次回の予定>6月8日の毎日新聞書評欄は『新装版 ペルーからきた私の娘』ほか
    2024-06-03

    大阪はアートとデザインの街となるか? Osaka Art & Design 2024の見どころをレポート
    2024-06-03

    小学館「作家の意向第一に協議」 映像化指針、ドラマ原作者死去で
    2024-06-03

    中国でドラえもん映画が興行首位 国際こどもの日に12億円
    2024-06-03

    akakilikeの新作ダンス公演『希望の家』が松本・東京の2都市で上演へ
    2024-06-04

    アートフェア東京、次回は2025年3月に開催決定
    2024-06-04

    お台場エリアを舞台に新芸術祭「東京お台場トリエンナーレ 2025」が誕生
    2024-06-05

    東京都写真美術館で「今森光彦 にっぽんの里山」が開催へ
    2024-06-04

    スマイル社が性犯罪被害者支援の法人設立
    2024-06-04

    【1971年の今日 : 6月5日】京王プラザホテル全面開業―今からは想像もできない着工前の巨大な貯水池だった頃の写真も
    2024-06-05

    「避難いただけるほうが一安心」珠洲で激しい揺れに耐えた仏像、奈良博で縁つなぐ
    2024-06-04

    105歳で死去した画家弥勒祐徳さん おごらず、黙々と、ひたすらに神楽など描く
    2024-06-05

    「再会長江」北京で特別上映 竹内監督のトークイベントも
    2024-06-04

    ©  Dopu Box
    💛