あらゆる角度から「埴輪」を鑑賞 最新デジタル技術で考古学者気分

これまで常設展示してこなかった国指定重要文化財「塚廻(まわ)り古墳群の埴輪」8体を展示。2020年度から取り組んできた埴輪の高精細3Dデータ化を活用し、3Dホログラムなどでさまざまな方向から鑑賞できるのが特徴だ。
このうち「埴輪スコープ」は、ディスプレー前に置かれた機材に手をかざして動かすと、同館収蔵の国宝・重要文化財埴輪6体の3D画像が指示した方向に動き、通常の展示では見えなかった前後左右や上部などを見ることができる。新鮮な発見がありそうだ。
「はにわ研究所」のコーナーでは、埴輪を発掘して破片を接合し復元する過程をパズル形式で疑似体験、考古学者気分が味わえる。
深澤敦仁学芸員は「集積した高精細3Dデータを土台に、さまざまな活用の可能性を模索してコンテンツを拡張し、より親しみやすく見てもらいたい」と話す。【近藤浩之】