• Online Tools
  • - Calculators
    • Character Count
  • - Download
    • TikTok Download
    • DouYin Download
  • - Web Tools
    • BASE64
    • Base64 to Image
    • Image to Base64
    • URL Encoding
    • JavaScript
    • Timestamp
    • Unicode Converter
    • JSON Format
    • Modify Extension
    • Make List
    • CSS Optimizer
  • - Encryption Tools
    • MD5 Encryption
    • Random Generator
  • - Image Tools
    • Image Compression
    • QR Code Generator
    • QR Code Reader
    • Wallpaper Preview
    • Image EXIF
  • - Info Sheets
    • Blood Type Heredity
    • Clothing Sizes
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
木澤佐登志 加速する社会に抗うために
2022-12-15
木澤佐登志 加速する社会に抗うために

「教養」の変質や加速社会は、日本だけの現象ではない。『ニック・ランドと新反動主義』などの著作もある文筆家の木澤佐登志氏が、新自由主義に飲み込まれ疲弊する欧米の若者の姿や問題提起を通して、ファスト文化と現代資本主義の問題点について考察する。
(『中央公論』2023年1月号より抜粋)
おれたちは時間に宙吊りにされている。
 ――スティーヴン・キング『死のロングウォーク』
 現代ホラーの巨匠スティーヴン・キングの小説に『死のロングウォーク』というのがある。キングがリチャード・バックマンのペンネームで発表した初期作品のうちのひとつで、近未来のアメリカを舞台にしたディストピア小説である。そこでキングが描き出した世界観は読む者をぞっとさせるものだ。全国から選び出された100人の少年たちが、ひたすら南に向かって歩き続ける「ロングウォーク」という国家主導の競技に参加している。だが、このレースにあらかじめ定められたゴールは存在しない。歩行速度が落ち、3回以上警告を受けた者はその場で射殺され、それが最後の一人になるまで続くのだ。優勝者は欲しいものすべてを手に入れることができる。1979年に出版された『死のロングウォーク』は、のちに映画化もされ社会現象を起こした高見広春著『バトル・ロワイアル』にも多大な影響を与えている。そう、『死のロングウォーク』は現在におけるデスゲーム系の元祖とも呼べるような作品なのである。

「ロングウォーク」に参加する者たちは、無限に続くかのように延びる道路を、昼もなく夜もなく、ただひたすら歩き続ける。立ち止まることは許されない。立ち止まることは、レースからの脱落、すなわち「死」を意味するからだ。
『死のロングウォーク』が出版された1979年はイギリスでマーガレット・サッチャーが首相に選ばれた年でもある。サッチャーは1980年代を通して、サッチャリズムと呼ばれる新自由主義政策を推し進めたことで知られる。すなわち、官営部門の民営化、市場化、経済活動に対する規制緩和といった、小さな政府を志向するもろもろの政策がそれである。加えて、公共投資を抑えた緊縮財政は、不況の長期化と企業淘汰による失業率の上昇を招き、結果的に貧富の格差はますます拡大した。サッチャリズムによって、イギリスの失業率は第二次世界大戦以降最悪の数字を記録したといわれる。

 アメリカに目を転じてみれば、1980年代はロナルド・レーガン大統領によるレーガノミクスに象徴されるディケイド(10年間)でもある。こちらもサッチャリズムと同様、経済活動に対する規制緩和と自由競争の促進を大きな特徴としていた。サッチャリズムとレーガノミクスを奉じる市場原理主義者たちは、市場は市場に本来的に備わっている自己調整機能に任せればいいのであって、余計な規制や介入などいらないと主張した。このように、1980年代は新自由主義が欧米諸国を中心に拡大していった時代であった。

 新自由主義は、それが加速度的に進展していくにつれ、副作用があらわになってきた。社会福祉は次々と削減され、労働組合は弱体化させられ、雇用市場は不安定化/流動化し、失業が常態化する。新自由主義の世界とは、苛烈な競争が行われる弱肉強食の世界に他ならない。その意味で、1979年に出版された『死のロングウォーク』は予言的な書に見える。すなわち、到来する新自由主義的なデスゲームを寓話化した小説こそが他ならぬ『死のロングウォーク』だったのではないか。

 1980年代から現在に至る、私たちもいまだにそこに属している時代を「ロングウォークの時代」と規定してみてもいいかもしれない。そこでは、立ち止まることは取りも直さず新自由主義社会からの脱落を意味する。どのような状況でもすぐさま適応し、一定のスピードで動き続けなければならない。どれだけ疲弊しても、どれだけ眠くても、どれだけ現状に不満を持っていても、絶えず歩き続けること。それが、現代を生き抜くための唯一の方法なのだ。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/c7b781ef9fba5847fe5513fe8ac0ed286832f9eb

Other Tools
  • Character Count TikTok Download DouYin Download BASE64 Base64 to Image Image to Base64 URL Encoding JavaScript Timestamp Unicode Converter JSON Format Modify Extension Make List CSS Optimizer MD5 Encryption Random Generator Image Compression QR Code Generator QR Code Reader Wallpaper Preview Image EXIF Blood Type Heredity Clothing Sizes
  • 週末見たい展覧会5選。今週は木下佳通代の個展、テルマエ展、UESHIMA MUSEUMなど。【2024年6月第1週】
    2024-05-29

    “ひばり”の愛称にふさわしい美しいメロディ。ハイドンの『弦楽四重奏曲第67番』【クラシック今日は何の日?】
    2024-05-30

    原作者の意向は取り入れられたと日テレ
    2024-05-30

    白と黒で奏でるインスタレーション 渡辺信子が京都で「White and Black」
    2024-05-31

    作曲家ビゼーの窮地を救った傑作オペラ『真珠採り』の聴きどころは?【クラシック今日は何の日?】
    2024-05-31

    元アシスタントが語る Dr.スランプ「あのキャラ」の誕生秘話
    2024-06-01

    知られざる作品や作家との巡り合いが生まれる高円寺のギャラリーショップ。
    2024-06-02

    「CLAMP展」が国立新美術館で7月より開催。展示数は史上最多の約800点
    2024-06-04

    「三島喜美代―未来への記憶」(練馬区美術館)開幕レポート。最大規模のインスタレーションも
    2024-06-05

    石川九楊の個展「石川九楊大全」が上野の森美術館で2ヶ月連続開催へ
    2024-06-05

    「ART OSAKA 2024」が7月18日より開幕。近代建築と現代美術のコラボレーションにも注目
    2024-06-04

    スマイル社が性犯罪被害者支援の法人設立
    2024-06-04

    「避難いただけるほうが一安心」珠洲で激しい揺れに耐えた仏像、奈良博で縁つなぐ
    2024-06-04

    第55回星雲賞・自由部門に「巨大ロボット展」 日本SFファングループ連合会議
    2024-06-05

    フィギュアスケートにもぴったり! ハチャトゥリアン作曲の『仮面舞踏会』【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-06

    ご当地体操「いちょう体操」に小学生の指導委員が誕生 「体がのびやかに動く」
    2024-06-06

    宗教2世のドラマが受賞 第50回放送文化基金賞
    2024-06-06

    「art stage OSAKA 2024」が9月に開催。大阪・関西万博への機運も醸成
    2024-06-05

    「さどの島銀河芸術祭2024」が開催。新潟・佐渡島各所で作品を制作展示
    2024-06-06

    パートナーとの強い絆から生まれた、ベンジャミン・ブリテンの代表作【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛