• オンラインツール
  • - 計算機
    • 文字数カウント
  • - ダウンロード
    • TikTok ダウンロード
    • Douyin ダウンロード
  • - Webツール
    • BASE64
    • Base64→画像
    • 画像→Base64
    • URLエンコード
    • JavaScript
    • タイムスタンプ
    • ユニコード変換
    • JSON整形
    • 拡張子変更
    • リスト作成
    • CSS最適化
  • - 暗号化ツール
    • MD5暗号化
    • ランダムジェネレーター
  • - 画像ツール
    • 画像圧縮
    • QRコードジェネレーター
    • QRコードリーダー
    • 壁紙プレビュー
    • 画像 EXIF
  • - 情報シート
    • 血液型遺伝
    • 服のサイズ
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
四方田犬彦 【著者に聞く】
2023-05-09
四方田犬彦 【著者に聞く】

――ロシア人の父を持ち、長崎で生まれ、中国、ロシア、フランスで過ごしたのち、作家として活躍した大泉黒石(こくせき)(1893~1957)。四方田さんが黒石を知ったきっかけは何でしたか。


 大学生の時、東京大学教養学部の由良君美(きみよし)先生のゼミでこのコスモポリタンな作家の存在を教えていただきました。日本には早く生まれすぎた人だという説明付きで。


――黒石を「日本の〇〇」と評するとしたら誰が適当でしょうか。


 怪異幻想という点では「日本のゴーゴリ」でしょう。本人はレールモントフのつもりでしたが。グロテスクなリアリズムはゾラに、絶望の吐露ではセリーヌに似ているかもしれません。

 あらゆる優れた文学は外国語で書かれているとプルーストは語っています。黒石は日本語の内側で書いていましたが、実は外国語で書いていたのです。彼の文体の本質は多声性(ポリフォニー)です。


――代表作『俺の自叙伝』はもともと『中央公論』の連載で、当時編集長だった滝田樗陰(ちょいん)が抜擢したのですね。


 滝田樗陰は天才的炯眼(けいがん)をもつ編集者でしたが、まずその前に大正時代の『中央公論』の、雑誌としての位置の重要性を検証しておく必要があると考えます。この雑誌は単に影響力をもつ言論の場であっただけではなく、若き文学志望者にとって登竜門ともいうべき場所でした。文芸雑誌として『中央公論』がはたした役割については、キチンと日本文学史のなかで評価検討すべきでしょう。


――なぜこれまで黒石は忘れ去られていたのでしょうか。


 私小説を文学の規範とした大正時代の狭小な文学観を信奉する作家たちが、突然出現したこの「国際的浮浪者」の書くものに脅威を感じ、自分たちの文壇での既得権を守るために団結して黒石下ろしを行い、文壇から追放したからです。


――息子の大泉滉(あきら)さんは俳優として映画やテレビで活躍されました。


 わたしの著書『月島物語』をもとにNHKで番組が作られた時に、大泉滉氏に黒石の月島時代の回想の部分を朗読していただきました。みごとに格調と威厳のある語りでした。お礼を申し上げる前に亡くなられたのが残念です。


――四女の淵(えん)さんにはお目にかかってお話を聞いたそうですね。


 お会いした時、すでに淵さんは90歳ほどのご高齢でしたが、気品のある美しい方でした。林芙美子と川端康成の両方から養女にしたいという申し出があったくらいです。自分の父御は物静かな人で、背が高く、子供たちにも敬語を使うような人でしたと語っていらしたのが印象的です。


――昨年、全ロシア・日本歴史文化学会で黒石について発表したそうですが、その時の反響は?


 ロシアの日本研究者は驚いていました。こんな偉い人を、どうして自分たちは今まで知らなかったのかと逆にわたしが質問されました。日本のロシア文学研究者は、これまで黒石にまったく無関心でした。おそらく存在も知らなかったのではないでしょうか。


――いま黒石の評伝を世に出す意義、そして、いま黒石を読む意義はどこにあると思われますか。


 ロシアは現在、政治的、軍事的に混乱していますが、日本人はつねにロシア文化を愛し、親しみを感じてきました。戦後日本の国民的作家・芸術家を、ジャンルを超えて3人挙げてみましょう。黒澤明、手塚治虫、五木寛之。いずれも偉大なるロシア・ラバーです。

 黒石の文学は日本人がロシアに感じる、無性の懐かしさの根源にあります。と同時に、彼はドイツ表現派にも、南宋の詩画にも、ロシアの口承文学にも造詣の深い文化的コスモポリタンでした。10歳の時分に最晩年のトルストイの謦咳(けいがい)に接したことは、彼を無政府主義と非暴力へと向かわせました。彼は生涯の最後まで老子とトルストイを信奉していました。怨恨なるものとは無縁だったのです。世界中が憎悪の応酬で成り立っている現在、こうした思想はとても重要ではないでしょうか。


(『中央公論』2023年6月号より)



◆四方田犬彦〔よもたいぬひこ〕
1953年大阪府生まれ。映画誌・比較文学研究家。東京大学大学院博士課程中退。明治学院大学教授などを歴任。『映画史への招待』(サントリー学芸賞)、『ルイス・ブニュエル』(芸術選奨文部科学大臣賞)など著書多数。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/1b92ac59ec59fd3e6f08bca7aae10cb9f301bc75

その他のツール
  • 文字数カウント TikTok ダウンロード Douyin ダウンロード BASE64 Base64→画像 画像→Base64 URLエンコード JavaScript タイムスタンプ ユニコード変換 JSON整形 拡張子変更 リスト作成 CSS最適化 MD5暗号化 ランダムジェネレーター 画像圧縮 QRコードジェネレーター QRコードリーダー 壁紙プレビュー 画像 EXIF 血液型遺伝 服のサイズ
  • 『マッドマックス:フュリオサ』に登場する「ある絵画」は何を意味しているのか? ギリシア神話と「ファム・ファタル」から考察する
    2024-06-01

    入試問題は白黒です 「わかりやすさ」「カラフル」は逆効果、自分で図を書くべし 桜井信一の攻める中学受験
    2024-05-31

    “家形埴輪”大集合、総選挙も 「住宅展示場の気分で」、奈良
    2024-06-01

    鎌倉幕府の地頭から海の武士団・松浦党に…古文書群「青方文書」からみる中世の漁業や製塩事情
    2024-06-01

    エリザベートコンクールで吉田さん6位入賞
    2024-06-01

    ニコライ・バーグマンが手がける北欧のジュエリーブランド〈フローラダニカ〉旗艦店が南青山にオープン。
    2024-06-03

    応挙手本?に描いたトラ甦れ…徳島の寺のふすま絵修復へ
    2024-06-04

    フジコ・ヘミングさん偲ぶ魂のピアノ旋律
    2024-06-03

    「2億円トイレ」のイメージ図など公開 大阪・関西万博
    2024-06-04

    建築家・白井晟一設計の個人住宅「桂花の舎」が江之浦測候所に移築へ
    2024-06-04

    「KOTARO NUKAGA(天王洲)」が移転し拡張。約386平米の巨大スペースに
    2024-06-05

    「犬派?猫派?」(山種美術館)開幕レポート。初公開から名作まで勢揃い
    2024-06-04

    田名網敬一「TANAAMI!! AKATSUKA!! / 45 rpm」展、集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリーで開催
    2024-06-04

    ビル・エヴァンスの名言「才能なんて取るに足りない」【本と名言365】
    2024-06-05

    子供と行きたいおすすめ美術館【東京編】。子連れ、親子でアートを楽しもう!
    2024-06-06

    「Osaka Art & Design 2024」(大阪市内)開幕レポート。何気ない日常のなかで多様なカルチャーに触れる
    2024-06-06

    藤井八冠、5連覇へ白星発進 将棋棋聖戦、山崎八段破る
    2024-06-06

    美術家藤井光さん個展「終戦の日/WAR IS OVER」 希望か絶望か…大分・佐伯の地下弾薬庫跡にこだまする泣き声
    2024-06-07

    今週末に見たい展覧会ベスト8。閉幕の横浜トリエンナーレから、「梅津庸一 クリスタルパレス」、石川九楊の2ヶ月連続個展まで
    2024-06-06

    パートナーとの強い絆から生まれた、ベンジャミン・ブリテンの代表作【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛