• オンラインツール
  • - 計算機
    • 文字数カウント
  • - ダウンロード
    • TikTok ダウンロード
    • Douyin ダウンロード
  • - Webツール
    • BASE64
    • Base64→画像
    • 画像→Base64
    • URLエンコード
    • JavaScript
    • タイムスタンプ
    • ユニコード変換
    • JSON整形
    • 拡張子変更
    • リスト作成
    • CSS最適化
  • - 暗号化ツール
    • MD5暗号化
    • ランダムジェネレーター
  • - 画像ツール
    • 画像圧縮
    • QRコードジェネレーター
    • QRコードリーダー
    • 壁紙プレビュー
    • 画像 EXIF
  • - 情報シート
    • 血液型遺伝
    • 服のサイズ
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
『生活史論集』岸政彦編 評者:有薗真代【新刊この一冊】
2023-02-21
『生活史論集』岸政彦編 評者:有薗真代【新刊この一冊】

 約100年前、米国・シカゴの社会学者らによって生活史というインタビュー調査の方法論が体系化された。かれらが移民の困窮層を調査対象としたように、生活史調査はマイナーな立場に置かれた人の人生を聴き取ることに努めてきた。為政者や強者を中心に描く歴史教科書などの発想とは異なる。

 インタビュー調査はその後、方法論や対象が多様化し、ときには困難にも直面した。前世紀末には、研究者がマイノリティの声を代理する行為が搾取だとして激しい非難の対象となった。一方で近年では、富裕層など少数の強者を対象とする調査も盛んである。

 本書は、「歴史と構造のなかで」「外から見えなくなっている」人生を聴き取り、かれらの「合理性」を「理解」することを目標に掲げる。現代の社会調査をめぐる混沌とした状況下で、マイノリティから社会を見るという生活史の当初の精神に立ち返り、その最良の部分を活かそうとする試みである。

 東日本大震災で夫/父を亡くし、「生活の狂い」の連鎖のなかで生き抜いてきた母娘の人生(金菱清)、大阪市の釜ヶ崎で居住地域のスティグマからの離脱を願いながら生活する人びと(川野英二)、国家・政治組織・在日社会・家族との関係のなかで「帰化」をめぐって選択を重ねてきた在日朝鮮人男性の人生(川端浩平)が描かれる。

 続いて、沖縄戦を経て占領期を生き抜いた女性の語りから、従来「伝統的」とされてきた沖縄社会の共同性が、むしろ戦後の生活実践のなかで創造された側面が照らし出される(岸政彦)。また、近年の人口流動化で解体したとみられてきた都市被差別部落の固有性が、「Uターン」者や近隣で暮らす「関係人口」によって維持されている状況が明らかにされる(齋藤直子)。

 さらに、識字教育の場で在日一世女性たちの生活史の語りと講師らが担う社会運動との間に好循環が生まれる過程(朴沙羅)、介助者が障害者との交流のなかで、介助が「できるようになる」と認識する過程(前田拓也)、ジェンダー規範に拘束されて生き/語らざるをえない女性ホームレスの生活史を聴く難しさ(丸山里美)が論じられる。

 フィリピンをフィールドとする石岡丈昇(とものり)「連鎖する立ち退き」が扱うのは、不法占拠者(スクオッター)の男性の過酷な生活史である。石岡は、同国の貧困層の人生が立ち退きの繰り返しであり、住居の強制撤去に激しく抵抗することと、撤去を受け入れて移住先ですぐ働き始めることは、かれらの生活のなかで相互矛盾していないことを明らかにする。

 釜ヶ崎で長年、日雇労働、労働運動、まちづくりに従事してきた吉岡基(もとい)さんの人生を聴き取る、白波瀬達也「日雇労働者として釜ヶ崎を生きる」は圧巻だ。吉岡さんもかつては警察や暴力団との抗争を日常的に経験していたが、バブル崩壊後の大量失業を経て行政が運動団体との協調路線に転換する。吉岡さんは近年、橋下徹市政で始まった「西成特区構想」の会議体に参加し、貧困層が安心して働き生きていける場を残すべく、一方的な再開発に待ったをかける役割を果たしている。

 評者も、ハンセン病療養所を拠点として当事者が作り上げてきた生活実践・文化的実践・政治的実践について、生活史調査を続けてきた。そこからわかることは、一般に考えられているより、はるかに広く、深い。本書を通して、その醍醐味を感じてほしい。


(『中央公論』2023年3月号より)


【著者】
◆岸政彦〔きしまさひこ〕
1967年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。専門は社会学。
単著に『街の人生』『断片的なものの社会学』『マンゴーと手榴弾』、共著に『地元を生きる』、編著に『東京の生活史』など。


【評者】
有薗真代〔ありぞのまさよ〕
1977年生まれ。社会学者。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。主著に『ハンセン病療養所を生きる』。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/37821fe5394fb98302f53dd73fb834cde044b6d3

その他のツール
  • 文字数カウント TikTok ダウンロード Douyin ダウンロード BASE64 Base64→画像 画像→Base64 URLエンコード JavaScript タイムスタンプ ユニコード変換 JSON整形 拡張子変更 リスト作成 CSS最適化 MD5暗号化 ランダムジェネレーター 画像圧縮 QRコードジェネレーター QRコードリーダー 壁紙プレビュー 画像 EXIF 血液型遺伝 服のサイズ
  • <司書のコレ絶対読んで>「王さまと九人のきょうだい」君島久子訳、赤羽末吉絵
    2024-05-29

    美術館の裏側を伝える展覧会「鎌倉別館40周年記念 てあて・まもり・のこす 神奈川県立近代美術館の保存修復」レポート
    2024-05-29

    民藝・イズ・ビューティフル。 日本文化と黒人文化が融合する「アフロ民藝」とは?
    2024-05-30

    “ひばり”の愛称にふさわしい美しいメロディ。ハイドンの『弦楽四重奏曲第67番』【クラシック今日は何の日?】
    2024-05-30

    ドローンサッカーで世界2位 大阪・星翔高校チーム 「世界でも通用することがわかった」
    2024-05-30

    黒柳徹子さん、北京で特別授業 「日本語勉強続けて」
    2024-05-31

    小学館も来週に報告書公表
    2024-05-31

    デザインジャーナリストによる新しいデザイン誌の登場です!
    2024-06-01

    IT国家の最先端研究を知って 奈良・宇陀市がエストニアへの短期留学事業
    2024-06-04

    2025年春に「直島新美術館」が誕生。既存の活動から新しい価値創造を目指す
    2024-06-04

    今週末に見たい展覧会ベスト12。山武市百年後芸術祭、版画の青春、北斎に三島喜美代まで
    2024-06-04

    多摩美術大学がAIやサーキュラーなど5つの最先端のテーマを研究するプラットフォームをスタート
    2024-06-04

    PARCELで「Not Quite」開催。「~でなくもない」作家が集結
    2024-06-04

    「KOGEI Art Fair Kanazawa 2024」開催決定
    2024-06-04

    クールべ《世界の起源》はなぜ攻撃されたのか? ポンピドゥー・センター・メッスで破壊・盗難事件
    2024-06-04

    五木ひろし歌手生活60年…ふるさと福井へ恩返しの新曲
    2024-06-04

    【1971年の今日 : 6月5日】京王プラザホテル全面開業―今からは想像もできない着工前の巨大な貯水池だった頃の写真も
    2024-06-05

    島左近の墓、京都の寺で発掘調査 三成の腹心、関ケ原後も生存?
    2024-06-05

    ビル・エヴァンスの名言「才能なんて取るに足りない」【本と名言365】
    2024-06-05

    古今東西 かしゆか商店【つづら】
    2024-06-05

    ©  Dopu Box
    💛