• オンラインツール
  • - 計算機
    • 文字数カウント
  • - ダウンロード
    • TikTok ダウンロード
    • Douyin ダウンロード
  • - Webツール
    • BASE64
    • Base64→画像
    • 画像→Base64
    • URLエンコード
    • JavaScript
    • タイムスタンプ
    • ユニコード変換
    • JSON整形
    • 拡張子変更
    • リスト作成
    • CSS最適化
  • - 暗号化ツール
    • MD5暗号化
    • ランダムジェネレーター
  • - 画像ツール
    • 画像圧縮
    • QRコードジェネレーター
    • QRコードリーダー
    • 壁紙プレビュー
    • 画像 EXIF
  • - 情報シート
    • 血液型遺伝
    • 服のサイズ
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
『新しい声を聞くぼくたち』河野真太郎著 評者:カツテイク【新刊この一冊】
2022-08-24
『新しい声を聞くぼくたち』河野真太郎著 評者:カツテイク【新刊この一冊】

 私は文章を書く時には「カツテイク」と名乗っている。これは本名「かつたけ」のローマ字表記の英語読みで、漢字では「勝猛」と書く。初対面の人に説明すると「強そう」「男らしい」といった言葉が返ってくる。

 背が低く肌も弱い「ザ・文系」の私は、そのたびにどこか居心地の悪さを感じていた。そこで男らしさ、男であることのイメージである「男性性」について書かれた本書を手に取ってみた。

 本書は「ポストフェミニズム状況における男性性」をテーマに据えたものだ。懐かしの『羊たちの沈黙』から『鬼滅の刃』のような最新作まで、映画や漫画などに描かれる「男性性」を、様々な批評理論を参照しつつ考察していく。

 ポストフェミニズムとは、女性の権利獲得が(現実問題はさておき)とりあえずは実現されたと仮定して、女性がそれぞれ労働市場の中で活躍し、消費者として主体的に選択をすることで自己実現を目指すという考え方。これに対応した男性性が描かれている作品の一つが、1988年公開の映画『ダイ・ハード』だ。

 主人公マクレーン刑事の離婚寸前の妻ホリーは、舞台となる高層ビルの日系企業で成功している「ポストフェミニズム」的人物。そんな妻を、ビルを占拠したテロリストによって人質に取られたマクレーンは、泣き言を吐きつつもビルの外にいる黒人警官と協力しながら事件を解決する。それはマイノリティ・多文化主義を利用することで、キャリアウーマンより人間味がある男性、というイメージを作り、「男性性を保障」していると著者は書く。

 このように男性性は(もちろん女性性も)、ただの個人の意識でなく社会や文化と連関しているもの。ゆえに本書は、現代社会が抱える主要な問題の整理にもなっている。

 主だったものを挙げると、労働・障害の意味の変化、能力主義、階級問題、高齢化社会、福祉国家から新自由主義への移行などだ。それに応じて変化してきた男性性は非常に複雑で、何が正解だとは言いにくい。

 例えば家事・育児を率先して行う「イクメン」はフェミニズムに対応した「新たな男性性」と言えるが、育休制度が充実した企業の正社員や高収入フリーランスなどの「勝ち組」でなければ実践は困難だ。職業や収入を問わない「新たな男性性」を社会全体へ広げていくにはどうすればよいか?

 この問いに対し、著者はイギリスの批評家レイモンド・ウィリアムズの唱えた概念である「共通文化」を応用していく。それは、自然に成長するだけでなく育成することも可能な、「生の全体的なあり方」としての文化を指す。

 つまり、主体的に「新たな男性性」を学び、さらにそのものを変化・拡張させることで、社会全体を変化させていけるのではないかと、著者は希望も込めて書く。変化のプロセスには社会を構成する皆が参加するのが望ましく、そこで学びの共通の土台となり得るのが、映画、漫画、ドラマ、小説といった作品たちなのだ。

 どうやら私の名前に付き纏う男性性も、脱ぎ捨てるものではなく、学び、変化・拡張させていくもののようだ。「実践」は人それぞれだろうが、私が周囲の男性に日傘を勧めているのも「共通文化」における変化のプロセスの一つなのかもしれない。


(『中央公論』2022年9月号より)


【著者】
◆河野真太郎〔こうのしんたろう〕
1974年山口県生まれ。専修大学教授。東京大学大学院人文社会系研究科欧米系文化研究専攻博士課程単位取得満期退学。
博士(学術)。専門は英文学、イギリスの文化と社会。著書に『戦う姫、働く少女』など。

【評者】
カツテイク〔かつていく〕
1985年新潟県生まれ。まだ邦訳されていない最新の英米文学を紹介するブログ「未翻訳小説を頑張って日々読んでいる日記」と自主音楽レーベル「Kaiser The Dog Records」を運営。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/66847d1e32974277180145e8e5f60f096127432f

その他のツール
  • 文字数カウント TikTok ダウンロード Douyin ダウンロード BASE64 Base64→画像 画像→Base64 URLエンコード JavaScript タイムスタンプ ユニコード変換 JSON整形 拡張子変更 リスト作成 CSS最適化 MD5暗号化 ランダムジェネレーター 画像圧縮 QRコードジェネレーター QRコードリーダー 壁紙プレビュー 画像 EXIF 血液型遺伝 服のサイズ
  • MURAKAMI × Liquem 夢のコラボアクセが再登場☆|長山智美 デザイン狩人
    2024-05-30

    ブームなぜ起きた? 東京国立近代美術館で「ハニワと土偶の近代」展
    2024-05-30

    白と黒で奏でるインスタレーション 渡辺信子が京都で「White and Black」
    2024-05-31

    作曲家ビゼーの窮地を救った傑作オペラ『真珠採り』の聴きどころは?【クラシック今日は何の日?】
    2024-05-31

    【6月1日~2日】週末必見の“アート&デザイン”まとめ!
    2024-06-01

    『マッドマックス:フュリオサ』に登場する「ある絵画」は何を意味しているのか? ギリシア神話と「ファム・ファタル」から考察する
    2024-06-01

    “家形埴輪”大集合、総選挙も 「住宅展示場の気分で」、奈良
    2024-06-01

    【光る君へ】平安時代、強烈なエピソードで知られた2人の受領とは
    2024-06-01

    杉真理×和田唱がビートルズをとことん語る!NHK-FMの人気番組「ディスカバー・ビートルズ」がオンライン講座として復活!
    2024-06-02

    声優の増山江威子さん死去
    2024-06-03

    特別展 「工芸的美しさの行方―うつわ・包み・装飾」が東京と京都で開催。日本の美術工芸を世界へ 
    2024-06-04

    太宰府天満宮で「Fukuoka Art Book Fair」が開催へ
    2024-06-04

    エドガー・サラン個展「EDGAR SARIN ー HUNKY DORY」(VAGUE KOBE)レポート。展示空間の可能性やその調和の在り方を問いかける
    2024-06-04

    今週末に見たい展覧会ベスト13。「令和6年 新指定国宝・重要文化財」展から国立西洋美術館の現代美術展、KYOTOGRAPHIEまで
    2024-06-04

    フィギュアスケートにもぴったり! ハチャトゥリアン作曲の『仮面舞踏会』【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-06

    安藤忠雄さん設計の美術館名称決まる…香川・直島に2025年オープン
    2024-06-05

    青森で来年夏に音楽祭 沖澤のどかさんが総監督
    2024-06-06

    写真家の吉田ルイ子さん死去 「ハーレムの熱い日々」
    2024-06-06

    なぜ、いま「先住民の現代アート」なのか? 『美術手帖』2024年7月号は、「先住民の現代アート」特集
    2024-06-06

    向田邦子の名言「…これが私の料理のお稽古なのです。」【本と名言365】
    2024-06-07

    ©  Dopu Box
    💛