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水木しげるの創造力に迫る大展覧会が開幕。「妖怪が息づいていることを人々に伝えた」
2022-07-07
水木しげるの創造力に迫る大展覧会が開幕。「妖怪が息づいていることを人々に伝えた」

水木しげるの生誕100周年を記念する大展覧会『水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~』が、7月8日から9月4日にかけて東京・六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビューで開催される。妖怪研究に没頭し、作品を通して日本の妖怪たちの魅力を伝え続けた水木のインスピレーションの源や創造力を堪能できる本展。内覧会の様子をレポートする。


エントランスは、愛嬌たっぷりの妖怪たちのブロンズ像が出迎える。ブロンズ像は、水木しげるの出身地である鳥取県境港市に並ぶ像を再現している。六本木ヒルズから東京を一望する窓には、妖怪の名を記した風情ある提灯が灯り、時間ごとに景色を楽しめそうだ。

展覧会は4章構成となっている。

第1章「水木しげるの妖怪人生」では、妖怪研究家でもあった水木しげるがなぜ妖怪の世界にのめり込んでいったのか、幼少期の記憶から水木の人生を紹介。水木家の近所に住んでいた「のんのんばあ」にお化けや不思議な話を聞いた幼少期時代から、太平洋戦争中に生死を彷徨った従軍時代、一躍人気漫画家となった時代までを振り返っている。

続く第2章「古書店妖怪探訪」は、水木しげる所蔵の民俗学や妖怪に関する書籍を展示するコーナーだ。古書店街を頻繁に訪れていたという水木しげるは、鳥山石燕の『画図百鬼夜行』や柳田國男の『妖怪談義』をはじめとする民俗学、妖怪に関する書籍を探索し、妖怪を描くことにつなげたという。
水木しげるが晩年までに描いた日本の妖怪は、1,000点近くにのぼるという。

第3章「水木しげるの妖怪工房」では、水木が描いた妖怪画を、1)絵師たちから継承、2)さまざまな資料から創作、3)文字情報から創作――の3つの創作方法に分けて紹介している。つまり、水木が手がけた妖怪画の「元ネタ」を辿るコーナーだ。そして、研究をベースに新たな妖怪文化を生み出した水木の創造力も堪能できる。

例えば、『ゲゲゲの鬼太郎』でも馴染みの深い妖怪・子泣き爺。いまの徳島県の山間部にあらわれたとされ、老人の姿をした妖怪だが、あの風貌は水木しげるがオリジナルで生み出したものだ。柳田國男の『妖怪談義』に記された文章と、三重県津市の郷土芸能・唐人踊りの仮面が参考にされたと推測されている。

先代の絵師を継承しながら妖怪画を描くことだけではなく、あらゆる素材を寄せ集めて、新たな妖怪世界を創造する。現代日本に妖怪文化を根付かせた水木のインスピレーションに迫った展示だ。

本展の監修を務めた民俗学者で、国際日本文化研究センター名誉教授の小松和彦によると、水木の妖怪画では、高度経済成長期以前の日本の風景が背景として緻密に描かれていたという。

「かつてそこに妖怪がいたんだ、息づいていたということを、人々に意識させるということが水木さんの絵の優れたところ」と解説した。
第4章は、水木しげるの妖怪画を存分に味わえる章として、「山」「水」「里」「家」それぞれに棲む妖怪を展示。小松は、「背景に妖怪に驚いている人をいれるなど、絵の中で物語を紡いでいった。どんな物語があるのかということを空想しながら眺めると楽しんでもらえるのではないか」と、妖怪画の特徴を話した。

また、会場内の特設ショップ「ねこや」では、展覧会限定のグッズを多数販売。水木しげるが描いた妖怪や漫画作品、本展のキービジュアルデザインのマグカップやキーホルダー、Tシャツなどが購入できる。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/f51002fcca5151e77967523106b80ba3a8cdb2a2

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