• オンラインツール
  • - 計算機
    • 文字数カウント
  • - ダウンロード
    • TikTok ダウンロード
    • Douyin ダウンロード
  • - Webツール
    • BASE64
    • Base64→画像
    • 画像→Base64
    • URLエンコード
    • JavaScript
    • タイムスタンプ
    • ユニコード変換
    • JSON整形
    • 拡張子変更
    • リスト作成
    • CSS最適化
  • - 暗号化ツール
    • MD5暗号化
    • ランダムジェネレーター
  • - 画像ツール
    • 画像圧縮
    • QRコードジェネレーター
    • QRコードリーダー
    • 壁紙プレビュー
    • 画像 EXIF
  • - 情報シート
    • 血液型遺伝
    • 服のサイズ
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
『「させていただく」の使い方――日本語と敬語のゆくえ』椎名美智著 評者:佐藤哲彦【新刊この一冊】
2022-03-31
『「させていただく」の使い方――日本語と敬語のゆくえ』椎名美智著 評者:佐藤哲彦【新刊この一冊】

 大学で教えていると、学生たちの敬語をめぐる言葉遣いが、アルバイト経験や就職活動を境に、しばしば急速に変化することに気づかされる。

 最近では、インターンシップから戻った学生に指示を出すと、「かしこまりました」と応答が来た。「メイドカフェか」と突っ込みたくなるような光景である。そしてその少し前から、ゼミ発表では「発表させていただきます」が使われ始めた。一人が使い始めるとさざ波のようにそれが広がり、瞬時に「させていただく」共同体が出来上がる。君たちはそんなに就職活動に飼い慣らされているのかと嘆いていたが、気がつけばすでにいたるところで、この「させていただきます」が響いている。

 こうした「させていただく」の氾濫について語用論(「誤」用論ではない)から接近し、そこに表れる社会の変化を考察したのが本書である。本書は評判の前著『「させていただく」の語用論』(ひつじ書房)のエッセンスを抽出し、新しい例を加えたものである。それゆえ「させていただく」の多用を告発する本ではない。

 語用論とは実際のコミュニケーションを観察してその機能などを分析する言語学の一分野である。そこで本書は敬語の歴史的変化を基礎に、どのようにして「させていただく」が多用されるようになったのかを調査から実証的に明らかにしたものだ。

 本書を読むといろいろ教えられる。たとえば。敬語は従来、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種であったが、今日では丁重語と美化語が加わり5種に分類されること。「させていただく」を考える上で重要な丁重語は謙譲語から分かれたが、謙譲語がへりくだる相手を必要とする一方、それを必要としない言葉であること。いわば、自分を「下げる」ことで聞き手一般を「上げる」敬語であり、不特定多数を相手に使いやすい。さらに戦後社会の民主化により上下関係よりも横のつながりを重視する「敬語の民主化」が生じたことや、敬語にこめられる敬意には次第にすり減る「敬意漸減の法則」があることなど、敬語に関するさまざまな疑問が払拭される。

 とくに「敬意漸減の法則」のために、かつて使われていた「いたします」「させてくださる」「さしあげる」などが使いにくくなり、たどり着いた先が「させていただく」だったという議論は納得のいくものである。しかも「敬語の民主化」によって、敬意は主に言葉による「距離感」で示される。「させていただく」はこの距離感コントロールに極めて優れた言葉であることが論じられている。

 しかし「させていただきます」の後半の言い切り部分(いただきます)は聞き手とのやりとりを要請しない形を示しており、それが現代の人間関係の問題を表しているとも指摘される。

 言葉は社会的なもので、それに付随する規範や期待から我々は逃れることができない。であれば、本書の指摘は、敬語運用が人びとの意図を超えて歴史的で規範的なものであることを教えてくれる。つまり人びとが敬語を誤用しているわけではないということだ。学生もまた、社会の要請に巻き込まれているに過ぎないと、そういう風に眺めることができるだろう。まあそれでも、「かしこまりました」はちょっとないと思うけれども。



◆椎名美智〔しいなみち〕
法政大学文学部教授。お茶の水女子大学大学院博士課程満期退学、ランカスター大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。
専門は言語学。共編著に『歴史語用論入門』、単著に『「させていただく」の語用論』などがある。

【評者】
◆佐藤哲彦〔さとうあきひこ〕
1966年東京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(文学)。専門は社会学、薬物政策研究、ディスコース分析。著書に『覚醒剤の社会史』『ドラッグの社会学』などがある。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/faced89cfb894909e1e3a61296ddd41fdc1bee40

その他のツール
  • 文字数カウント TikTok ダウンロード Douyin ダウンロード BASE64 Base64→画像 画像→Base64 URLエンコード JavaScript タイムスタンプ ユニコード変換 JSON整形 拡張子変更 リスト作成 CSS最適化 MD5暗号化 ランダムジェネレーター 画像圧縮 QRコードジェネレーター QRコードリーダー 壁紙プレビュー 画像 EXIF 血液型遺伝 服のサイズ
  • 「現実をみんなに伝えたい」能登高校書道部が新作の書道パフォーマンスを披露…部員それぞれが抱える大地震の被害
    2024-05-30

    『ボールアンドチェイン』南Q太著 評者:三木那由他【このマンガもすごい!】
    2024-05-30

    むのたけじ賞、名称変更 「生前に障害者差別発言」
    2024-05-31

    杉真理×和田唱がビートルズをとことん語る!NHK-FMの人気番組「ディスカバー・ビートルズ」がオンライン講座として復活!
    2024-06-02

    ビルケンシュトック、創業から250年の歴史を振り返る2冊を出版
    2024-06-01

    日本の「木」の文化を家具を通して世界へ【ミラノデザインウィーク】
    2024-06-01

    映像化は「作家の意向第一」と小学館が指針
    2024-06-02

    中国でドラえもん映画が興行首位 国際こどもの日に12億円
    2024-06-03

    峰不二子役の増山江威子さん死去 声優、艶ある声でルパン翻弄
    2024-06-03

    「警察密着24時」担当者ら懲戒 テレビ東京、石川社長は3割返上
    2024-06-03

    ジャスパー・モリソンの名言「…が「普通」のものより役にたつことはない。」【本と名言365】
    2024-06-03

    アルテミス計画&天の川銀河! 大人も学んで楽しめる「大人レゴ」最新ラインナップは”宇宙”がテーマ!
    2024-06-03

    知ってる? 「登録博物館等マーク」
    2024-06-05

    美術評論家連盟が「ガザ戦争に対する意⾒表明」を公開
    2024-06-04

    東京都写真美術館で「今森光彦 にっぽんの里山」が開催へ
    2024-06-04

    「art stage OSAKA 2024」が9月に開催。大阪・関西万博への機運も醸成
    2024-06-05

    写真家の吉田ルイ子さん死去 「ハーレムの熱い日々」
    2024-06-06

    アキナの山名さん骨折 毎日放送、ロケ中に転倒
    2024-06-06

    「さどの島銀河芸術祭2024」が開催。新潟・佐渡島各所で作品を制作展示
    2024-06-06

    書評:「普通にラッセンが好き」と言えない現代美術界へ。原田裕規『評伝クリスチャン・ラッセン 日本に愛された画家』
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛