ザ・インタビュー 苦労の連鎖、人間の業に迫る 作家・河﨑秋子さん『絞め殺しの樹』 2022-08-21 過酷な環境で育った人間は、必ずしも他者に優しくなれるわけではない。むしろよほど強い人格でない限り、自分も苦しんだのだからと人につらく当たりがちだ。戦前戦後の北海道・根室を舞台に、不幸と悪意の中でそれでも強く生きた女性と、同じ境遇に立たされた息子の人生を描いた河﨑秋子さんの長編小説『絞め殺しの樹』(小学館)は、そうした人間の業に迫る。