『ゆがんだ正義感が暴走・後絶たない「加害者」デマ…SNS「特定班」名乗り犯人捜し』へのユーザーの意見まとめ 2022-01-25 耳目を集める事件やトラブルを巡り、無関係の企業や個人がSNS上で「加害者」と名指しされ、攻撃される被害が相次いでいる。ネット上に不確かな情報があふれ、誰でも匿名で他人への怒りを吐き出せる時代。ゆがんだ正義感が暴走を生んでいるようだ。思い込み実習生の暴行に関わった会社として、無関係の資材リース会社の社名などを記載した投稿=画像は一部修整しています <実習生に暴行していた会社、特定できました> 今月18日朝、ツイッターの匿名アカウントで、こんな内容が投稿された。一部の地名や会社の敷地の写真などの情報が記載され、一気に拡散した。 この前日、岡山市内の建設会社で働いていたベトナム人技能実習生の男性が記者会見を開き、「日本人社員から暴行を受けた」と訴えていた。トラックの荷台などで暴行される映像も公開され、テレビで放映されたが、支援団体は「男性に不利益が及ぶ」として社名を非公表にしていた。(写真:読売新聞) 匿名アカウントの投稿後、他のツイッター利用者らが、この建設会社だとする社名や電話番号を記し、「許してはいけない」などと投稿。会社に苦情のメールや無言電話が殺到し、業務に支障が出たという。 しかし、名指しされたのは無関係の資材リース会社。映像が撮影された当日、問題の建設会社が、部品を運ぶためにリース会社の敷地にトラックをとめており、たまたま暴行現場になっただけだったという。 投稿者らは、地図上で指定すれば様々な場所の建物や景色を見ることができるグーグルの「ストリートビュー」の機能を使い、映像と一致する岡山市内の会社を探し、「間違いない」と思い込んだ可能性が高い。「許せなかった」 ある日突然、身に覚えのない問題や事件の「犯人」に仕立て上げられ、顔も見えない相手から攻撃される――。そんな被害は度々、繰り返されてきた。 茨城県の常磐道で2019年8月、あおり運転をした男が逮捕された事件では、車に同乗していた女だとして、東京都内の女性を名指しするデマがSNSで拡散。きっかけは、この女性のインスタグラムの内容や写真が「似ている」というだけの根拠のない情報だった。前へ12次へ1/2ページ