佐藤オオキが空間デザインに込めた、家づくりのための新提案とは?

可変性のある空間といえば、壁が動く仕組みなどを考えがちだが、ここでの佐藤の発想は大きく異なる。
「固定の壁で仕切りつつも、すべてのガラス面にすることで、部屋の手前と向こう。つまりは空間の内と外の関係をあいまいにしつつ、すべてのサッシの枠に棚やフックなどを設置できるような仕掛けをつくりました。つまりこの場所は、何かをプラスしていくことで、どんどん満たされていく。そんな自由で想像力溢れる感覚を、空間から感じとっていただきたいのです」
模型や素材サンプルを展示するスペースは最小にとどめ、カフェ、ギャラリー、ラウンジなどを充実させた〈SUMUFUMU TERRACE 青山〉は、ネンドの独自のデザインにより、来場者が伸びやかに過ごす開放的な空間に仕上がった。