• オンラインツール
  • - 計算機
    • 文字数カウント
  • - ダウンロード
    • TikTok ダウンロード
    • Douyin ダウンロード
  • - Webツール
    • BASE64
    • Base64→画像
    • 画像→Base64
    • URLエンコード
    • JavaScript
    • タイムスタンプ
    • ユニコード変換
    • JSON整形
    • 拡張子変更
    • リスト作成
    • CSS最適化
  • - 暗号化ツール
    • MD5暗号化
    • ランダムジェネレーター
  • - 画像ツール
    • 画像圧縮
    • QRコードジェネレーター
    • QRコードリーダー
    • 壁紙プレビュー
    • 画像 EXIF
  • - 情報シート
    • 血液型遺伝
    • 服のサイズ
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
『櫻の園』監督:中原俊 評者:吉田伊知郎【気まぐれ映画館】
2023-04-28
『櫻の園』監督:中原俊 評者:吉田伊知郎【気まぐれ映画館】

 季節がめぐるたびに観たくなる映画がある。4月なら、『櫻の園』(1990)。吉田秋生(あきみ)の同名漫画(白泉社)を、じんのひろあきの脚本、中原俊の監督で実写化した瑞々しい秀作である。

 舞台は、春の創立記念日にチェーホフの『桜の園』を上演するのが習わしとなっている私立櫻華学園高校演劇部。開演当日の朝、部員たちが緊張の面持ちで部室に集まってくるが、前日に3年生の部員が喫茶店で喫煙しているところを補導されたため、上演中止の可能性が出てくる。

 原作漫画も同じく女子高の演劇部の話であり、『桜の園』を上演するまでの1ヵ月ほどの稽古期間に起きた出来事が4話構成で描かれているが、映画はそれを上演開始までの2時間に凝縮したのが脚色のポイントになる。最近の漫画実写化に求められるような原作の忠実な再現こそを最良とする見方に従えば、本作などは改悪の部類に入りそうだ。ところが、原作のエッセンスとなるエピソードを巧みに抽出し、限定された空間と時間にちりばめる脚色で、本作は見事に映画的映画──ならぬ演劇的映画へと昇華されている。

 物語の大半が部室で展開するだけに、原作を知らなければ、舞台の映画化に思えるかもしれない(後に、じんのの脚本で舞台版も作られている)。限定された空間に凝縮する作劇は、大島渚監督の『絞死刑』(1968)でも舞台を刑場に限定することで効果を見せていた。

 こうした手法はセットが一つで済み、低予算で撮れることも利点となる。とはいえ、『櫻の園』は部室といっても狭い体育館ほどの広さがあり、中庭もある凝った空間をスタジオにセットで組み立てており、昨今の日本映画の予算状況を思えば贅沢な作りではあるのだが。

 藤澤順一の撮影と中原俊の演出が、演劇的な舞台を映画的な空間へと染めていくのが見どころになる。幕が開くまでの2時間をリアルタイムで描いているように見せて、実は本作の上映時間は96分。ある瞬間を省略したり、間延びさせたり、時には異なる場所で同じ時間を繰り返し見せたりと、自由に時を伸縮させる〈ほぼリアルタイム〉という曖昧さが効果をあげる。

 無事に幕が開くのか、部員たちを不安にさせるサスペンスとともに、彼女たちの心情が繊細に映し出される。殊に演劇部の部長が憧れを抱く部員と二人きりになったときに見せる、ある行動は映画でしか描けない時間が、永遠に思えるほど長く流れて忘れがたい。

 もう一つ、忘れられないのが〝食〟をめぐる描写。舞台監督と部長が冒頭で食べるサンドウィッチをめぐるやり取り、全員で舐めるアイスクリームといった何でもない食べ物が印象深い。往年の日本映画にあった、こうした描写が姿を消して久しい。

 33年前の映画となると、男性視点の女性像が気持ち悪かったり、同性愛の描き方に引っかかりを覚えたりしそうなものだが、いささかの違和感も残さない見識にも感嘆させられる。


(『中央公論』2023年5月号より)


【評者】
◆吉田伊知郎
映画評論家・ライター

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/448f1f35fbe64fe73f797064f301b2c5aa549933

その他のツール
  • 文字数カウント TikTok ダウンロード Douyin ダウンロード BASE64 Base64→画像 画像→Base64 URLエンコード JavaScript タイムスタンプ ユニコード変換 JSON整形 拡張子変更 リスト作成 CSS最適化 MD5暗号化 ランダムジェネレーター 画像圧縮 QRコードジェネレーター QRコードリーダー 壁紙プレビュー 画像 EXIF 血液型遺伝 服のサイズ
  • <司書のコレ絶対読んで>「王さまと九人のきょうだい」君島久子訳、赤羽末吉絵
    2024-05-29

    囲碁、一力遼本因坊が初防衛 余正麒破り三冠堅持
    2024-05-30

    「韓国版純烈」K4の「アダルトKポップ」 日本デビュー曲USEN1位も獲得 コアな追っかけも
    2024-05-30

    『ボールアンドチェイン』南Q太著 評者:三木那由他【このマンガもすごい!】
    2024-05-30

    韓国HYBE傘下の代表続投 和解望む意向
    2024-05-31

    鳥取・大山でたいまつ行列 夏山開き前夜祭
    2024-06-01

    ビルケンシュトック、創業から250年の歴史を振り返る2冊を出版
    2024-06-01

    現代美術作家の杉本博司がYouTubeチャンネル開設 素顔に迫る映像を公開
    2024-06-04

    今週末に見たい展覧会ベスト12。山武市百年後芸術祭、版画の青春、北斎に三島喜美代まで
    2024-06-04

    多摩美術大学がAIやサーキュラーなど5つの最先端のテーマを研究するプラットフォームをスタート
    2024-06-04

    五木ひろし歌手生活60年…ふるさと福井へ恩返しの新曲
    2024-06-04

    105歳で死去した画家弥勒祐徳さん おごらず、黙々と、ひたすらに神楽など描く
    2024-06-05

    週末見たい展覧会5選。今週はTRIO展、吉田克朗展、建築の構造デザインに焦点を当てた展覧会など。【2024年6月第2週】
    2024-06-05

    大学入学共通テスト、追試は本試験1週間後 コロナ禍前に戻す 月経痛の配慮明記も
    2024-06-05

    書評:「日本美術史」を書き換える100年単位の挑戦。『この国(近代日本)の芸術──〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』
    2024-06-05

    田名網敬一の巨大インスタレーションが、世界初大規模回顧展「田名網敬一 記憶の冒険」に登場。国立新美術館で8月7日から
    2024-06-06

    写真家の吉田ルイ子さん死去
    2024-06-06

    長山智美 デザイン狩人|HAY DOGS♡
    2024-06-06

    「江戸期より後の遺構」 世界遺産目指す佐渡の金山、一部除外勧告
    2024-06-06

    書評:「普通にラッセンが好き」と言えない現代美術界へ。原田裕規『評伝クリスチャン・ラッセン 日本に愛された画家』
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛